さよならの November
10月22日未明。
オリオン座流星群が見られるかもしれない。
たまたまそんな記事を読んだ。
今日は晴れていたしここは田舎で街灯も
少ないからちょっと期待していた。
25時49分、気温は13度。もうすっかり冬だったのでモコモコのパジャマを着てベランダに出た。手すりに肘をつくと結露で袖が少し濡れる。ポケットに手を入れながら空を見上げると星は思ったより少ない。でも思ったより綺麗な、星空とまでは言えない星たちがゆらゆらと煌めいていた。なんだか久しぶりに空を見上げた気がした。
小さい頃「一番星みぃつけた」と口ずさみながら夜空を眺めたことを思い出していた。
「一番星」というのは言葉の通りその日一番最初に見える星のことらしい。だからこの星が一番星です!と決まっているわけではないんだって。
私にとっての一番星はLove-tuneの
萩谷慧悟くんだ。
なんだか最近は歌って踊っている萩谷くんを思い出すことが多い。本当は思い出すなんて言いたくないけど、今は思い出すことしか方法はない。
萩谷くんって天性のアイドルだと思う。
少クラのクリスマスSPを見返していたら
Another Christmasを歌っている萩谷くんがいた。
綺麗だった。
二人でいるのがつらくなって
一人になったはずなのに
ここは萩安が映る。そのとき萩谷くんがしてるペンダントのようなネックレスが曲の音とマッチする。シャランシャランと魔法をかけるようにゆれるのを見て行かないでと思った。魔法をかけたままどこかへ行ってしまいそうだった。
一人でいるのがさびしくて
二人になったはずなのに
落ちているペットボトルをゴミ箱に捨てたから明日Love-tune liveのメールがくる。
次の電車に座れたら少クラにLove-tuneが呼ばれる。
フル単だったら萩谷くんにお仕事決まる。
そんなことばかり考えていた。
笑っちゃうよね。
ずっとずっと何かに縋りたかったのかもしれない。
だから今日だって流れ星が見えたら....きっと私は7人の幸せを願っただろう。
現実はそんなにうまくできてない。
寒い中15分。オリオン座ははっきり見えたけど流れ星は見えなかった。
ちょっと悔しくてでもやっぱりこんなものかと誰かに向かって嘲笑う。
悔しいのに笑ってんじゃねえと声が聞こえた。